京都三大風葬地に現れる妖怪
高台寺では数年前から夏の時期に百鬼夜行展を開催しています。
やっぱ夏はホラーだよね!という安易な企画ではありません。
高台寺がある東山は鳥辺野と呼ばれ、平安時代には化野・蓮台野と並ぶ京都の三大風葬地の一つでした。
風葬という字面からは『千の風になってあの大きな空を吹きわたっています~
』的な安らかな印象を受けますが、実際は遺体が野晒し状態でただ放置されているだけの状態。
鳥辺野という文字には、遺体を鳥に食べさせる鳥葬の場所という意味もあるそうです。
そんな場所ですから幽霊や妖怪の目撃談は後を絶たず、いくつもの怪談が作られました。
現代の感覚だと『野晒しになんてしてたらそりゃ化けるよ!』と思いますが、当時火葬されるのは身分の高い限られた人たちのみで、費用も手間も掛からない風葬は一般的な埋葬方法だったようです。
そんな歴史を持つ場所で生や死を考え命を見つめ直す機会にしてほしい
ということで、この百鬼夜行展をおこなっているのだとか。
高台寺で妖怪ウォッチ
京都三大風葬地での百鬼夜行展なんてどんなおどろおどろしい展覧会かと思いきや、境内の至る所に飾られたお化け提灯がとっても可愛い。
書院の中に幽霊や妖怪を題材にした作品が展示されています。
八大地獄の様子が順番に描かれた地獄絵図
行進が進むにつれて朝日が昇り、最後は妖怪が逃げていく百鬼夜行絵巻
ストーリー性のある絵を流れに沿って見てたら見ず知らずのカップルと見学のペースが合っちゃって、なんとなく気まずいこの感じはきっと妖怪のせい。
適度な距離を保てるよう、カップルを横目で伺いながらひっそり後に続きます。
なんか私カップルの後を付いて行くタイプの妖怪みたいじゃない?大丈夫?
高台寺『百鬼夜行展』期間限定の御朱印
百鬼夜行展期間限定の御朱印は鬼の挿絵と「慈」の文字。
薄紫の台紙の書置きです。
この時に使ってた御朱印帳がちょうど百鬼夜行柄だったこともあってお気に入り。
百鬼夜行展の期間中は境内で妖怪のミニ提灯や、紙を入れると幽霊画が浮かび上がるクリアファイルなど特性グッズも販売されます。
終盤は売り切れている品も多いので、妖怪好き・幽霊好きは開催後すぐに行くのがおススメです。
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